雪対策・危険回避のために・・・シックな装いの外部階段。
このリフォームは外部階段を全面的に考え直した工事である。 当初、お施主様からの要望としては階段に屋根をかけて欲しいというものであった。 十日町市という雪国において屋根なしの外部階段に雪が積もるということは非常にリスクが高いのは言うまでもない状況であった。 まず、単純に現在の階段(リフォーム前)に屋根をかけ正面に勾配をつけると階段部分には雪は積もらないが一段目付近に集中して落雪が考えられる。さらに階段を下りきるとそこはなんと交通量の多い国道から約60cmの距離。もしもの時にはかなり危険な状態も考えられた。 さまざまな要素から検討した結果、大胆にも現在の鉄筋コンクリートのストレート階段を解体して安全なまわり階段につくりかえることにした。 一段目は国道には直接向かないように配置し、そのまわり階段を覆う形で木造の上屋を計画した。「せっかくやるなら良い仕様のものをつくりたい」という要望も追加され床や壁の仕上げは磁器質タイルなどを用い非常にハイグレードな仕上がりとなった。道路までの距離が近いため外壁を屋根より伸ばし、積雪による雪庇の防止対策にも心掛けた。正面上部に設置されたアルミフェンスは玄関の目隠しとともに風通しを確保でき、さらにアクセントとしての存在感も醸し出している。 積雪地域の数ある制約をうまくクリアしながら要望にこたえてあげることに成功した少し特殊なリフォーム物件である。
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